多くの人が、自分にとって大切な人やものが「存在しているのか、不在なのか」がはっきりしない「あいまいな喪失」を体験しています。たとえば、家族や友人が行方不明、認知症、脳外傷、うつ病、依存症になるという状況や、慢性的疾患、移住、離婚、施設入所などは、つかみどころのない喪失感をもたらします。『あいまいな喪失とトラウマからの回復』は、長年このテーマに取り組んできたアメリカ、ミネソタ大学のポーリン・ボス博士の著書です。ボス博士は、喪失の終結や解決を無理やり求めるのではなく、「わからない」ことを受け入れ、個人・家族・コミュニティのレジリエンス(回復力)を見出していくことが大切だと述べています。今回は、この本の監訳をされた石井千賀子さんをお招きして、お話しをうかがいます。