コーディネーター養成
被災地では災害ボランティアを受け入れるにあたって、「災害ボランティアコーディネーター」が様々な作業を行います。そのコーディネーターの養成を平時から心掛けておくことが、災害時に災害ボランティアを受入れ、被災者の支援をするために不可欠です。せたがや災害ボランティアセンターが、どのような養成講座を行っているかご紹介いたします。
災害ボランティアコーディネーターとして活動する
コーディネーターについてはこちらをご覧ください。
ここでは、災害時にコーディネーターとして活動されるときの流れを掲載しています。
なお、世田谷方式のボランティア受入れシステムでは、ボランティアは区内5か所のマッチングセンターで活動受付を済ませた後、指定されたサテライトへ分散移動して、サテライトでニーズとのマッチングを受けます。登録コーディネーターの方に災害時に担当していただく「マッチングセンター」、または「サテライト」はあらかじめ決めておきます。
- 発災後、登録コーディネーターの皆様に、せたがや災害ボランティアセンター本部からメールで連絡をします。予定されたマッチングセンターまたはサテライトでコーディネーターとして活動できるかどうかお尋ねします。
- 活動できる方は、マッチングセンターまたはサテライトの設置準備を行います。
- サテライトのコーディネーターは、避難所運営者や地域住民からのニーズの収集・整理を開始して、ボランティアの受入れに備えます。
- マッチングセンターで災害ボランティアの受け入れを開始するのは、原則として発災4日目からです。
- コーディネーターは受付を済ませたボランティアに活動に関するオリエンテーションを行い、サテライトに送り出します。
- サテライトでは、ボランティアを送り入れて、ニーズとのマッチングを行い、現場へ送り出します。
災害ボランティアコーディネーター養成講座
コーディネーターとして活動いただくために、次のような講座を実施しています。受講された方が災害時にコーディネーターとしての活動ができなくても構いません。
2020年からオンライン講座を開始しました。詳細は、こちらからご覧ください。
①基礎編(オンライン講座実施中です!)
養成講座の中で、まず最初に受ける講座です。
※他の講座を受けていただくためには、基礎編の受講が必須となっています。
(対象)年齢など関係なく、どなたでも受講いただけます。
(プログラム内容)
〇世田谷区の被害想定と災害対策 〇世田谷区の災害ボランティアの受入体制
〇コーディネーターの活動
(会場)主にマッチングセンターとなる5大学が会場になるほか、町会などと連携して、地域での小規模な講座も行っています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これ以降の講座は、基礎編を受講された方を対象としています。
②依頼カード編
被災者からのたくさんの支援要請(ニーズ)が寄せられます。それらについて、状況を詳しく聞き取り、ボランティア活動の可否、必要人数、注意点などを整理します。
依頼カードに書かれている情報だけで判断せずに、きちんと聞き取り、被災者が本当に困っていることを理解することが必要です。聞き取る際の心得、どういったことを聞き取るかなどを学びます。
(対象)基礎編を受講された方
(プログラム内容)
〇依頼カードの意義 〇依頼カードの整理方法
〇依頼カードの取り扱い 〇個別ワーキング
③避難所編
自宅での避難生活が困難なときに避難所で生活することになります。その避難所がどのように運営されるのか、
また避難所での生活がどのようなもので、どのような支援が必要となるか、支援するときの注意点などを知り、
避難所での災害ボランティア活動について学びます。
(対象)基礎編を受講された方
(プログラム内容)
〇指定避難所について ○避難所での生活
〇グループワーキング
④要配慮者編
要配慮者にはどういった方がいるのか、どういった支援が必要なのか、支援にあたってどんな配慮が必要なのかを学びます。
(対象)基礎編を受講された方
(プログラム内容)
〇要配慮者とは ○災害ボランティアが「できること」「できないこと」
○要配慮者の特性と接する時のポイント 〇グループワーキング
⑤トラブル対応編
災害ボランティア活動の中で、様々なトラブルが発生することがあります。その時に、コーディネーターとして、どのように対応するかについて学びます。
(対象)基礎編を受講された方
(プログラム内容)
〇トラブルはどんなときに起こりやすいのか ○トラブル対応力の向上
○プライバシーへの配慮 〇グループワーキング
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
防災シンポジウム
年に1度開催される防災シンポジウムではその時のテーマに沿って被災経験者の方や災害ボランティア活動、経験者、災害問題の専門家などをお招きし、
経験談を伺ったり、パネルディスカッションで様々な問題点や課題を議論します。
上記以外にもコーディネーターとして、役立つ情報や、学ぶ場を提供しています。